移住日記 古民家に住む

2016年子どもが1歳のとき、どう子どもと暮らしていきたいかを考えて、夫の亡くなったおじいさんが住んでいたこの家を、引き継いで住んでいくことを決めました。冬には、窓の外が見えなくなるほど雪が積もるこの家に。
すでに自分の持ち物ではあったものの、宝の持ち腐れだなあと言っていた夫に、じゃあ磨いて、生きた宝にすればいいのではと私は言いました。

夫の叔母さんが家を守ってくれていたので、築100年近く経つというわりに朽ちていないのですが、部屋によっては足の踏み場もないほどたくさんのモノ。置く場所があるために、長年捨てる必要がなかったのでしょう。昔は会合などで人が集う家だったそうで、食器類や布団類も何十人分とあります。2016年10月、業者さんに手伝ってもらって、ひとまず初めてのごみ捨て。夫はまだ、本当に引っ越す気?と半信半疑。住んでみたいという憧れと、実際に住むのは違う。

子育て世代の方は、南陽市の中心地や雪の少ない山形市に引っ越す人が多いようで、小学校の同級生もかなり少なくなりそうです。そんな中わざわざ雪の降る場所に引っ越す私たち。「雪かき大変だな」以上に得るもの大きいはず、それを作っていかないといけないという気持ちで、少しずつ体を動かしました。片づけながら、餅つきや運動会などの集まりに参加したりして、この土地での交流に少しずつ触れつつ4年が経ち、息子も5歳になりました。

2020年11月 
アトリエにしていきたい建物です。昔、養蚕の作業小屋だったそうです。いよいよ来年中に引っ越しというところ、一つでも工事をお願いしておかないとと、長年の重い雪で敗れていた作業場の屋根を修理してもらいました。地味だけど大きな部分。雪国ってだけで本当に大変だな。